JSDM-H × HELIOS ワークショップ ・ 当日資料(読む版)

生成AI/LLMで、コードを書かずに作る
医療現場の小さな道具

当日のスライドを、話す原稿ごと読み返せるようにまとめました。全45スライドを、順番どおり、登壇原稿つきでそのまま収めています。会場で聞き逃したところも、あとから来た方も、これ一本で追えます。

2026.07.17 90分 ワークショップ 全45スライド 岡本 賢(愛育病院 小児科/AMPL Inc.)

1タイトル

生成AI/LLMで、コードを書かずに作る医療現場の小さな道具

スライド 1:生成AI/LLMで、コードを書かずに作る医療現場の小さな道具

みなさん、こんにちは。愛育病院で小児科医をしている、岡本賢と申します。今日は、医療現場で働く一人として、生成AIを使って自分の手で道具を作る方法を持ってきました。

月曜日、職場に戻ったとき。みなさんのパソコンには、自分で作った道具が一つ増えています。今日は、そこまでやります。

持ち帰るのは、聞いた話でも、分厚い資料でもありません。実際に動くものです。しかも、この90分で、みなさん自身に作ってもらいます。

ただ、私はコードを書けません。だから最初にこれを見たとき、みなさんと同じように疑いました。「本当に、話すだけで作れるのか」と。

今日は、その答えを私から聞くのではなく、ご自身の画面で確かめてください。必要なのはスマホかパソコンと、現場で感じている小さな不便。それだけです。

2COI ・ 開示

利益相反(COI)開示

スライド 2:利益相反(COI)開示

最初に、利益相反を開示します。私は医療AI教育事業を行うAMPL Inc.の代表で、Claude Community Ambassadorも務めています。

ただし、このワークショップはAnthropicの依頼、協賛、監修によるものではありません。特定の製品を勧める場でもありません。今日はClaudeを使いますが、ChatGPTでもGeminiでも構いません。持ち帰ってほしいのは、製品名ではなく、話しかけて道具を作る方法です。

3Companion ・ まず開く

まず、このサイトを開いてください

スライド 3:まず、このサイトを開いてください

では、もう手を動かしましょう。スマホを出して、このQRコードを読み取ってください。

画面のアドレスは、jsdmh-ws-2026.vercel.appです。このサイトに、今日使うお題、話しかける言葉の見本、安全のルールを全部入れました。前の画面を見失っても、ここへ戻れば大丈夫です。

開けましたか。実は、いま見ているこのサイトも、今日と同じ方法で作りました。最初から完成形があったわけではありません。話して、見て、直す。それを重ねただけです。

4Today ・ 本日の流れ

本日の流れ

スライド 4:本日の流れ

前半は短く話します。私が何を作ってきたか、なぜ今なのか、そして安全に試すための境界線。

主役は後半です。みなさんに三つ、作ってもらいます。一つ目は、動いたことに驚く。二つ目は、見た目に欲を出す。三つ目は、曖昧な考えをAIと一緒に言葉にする。最後に、そのまま職場へ持ち帰れる型にまとめます。

前半で全部を覚えようとしなくて大丈夫です。後半で手を動かしたとき、「さっきの話は、こういうことか」とつながるように組んでいます。分からない言葉があっても、いったんそのまま進んでください。

5Speaker ・ 自己紹介

自己紹介 — 岡本 賢

スライド 5:自己紹介 — 岡本 賢

岡本賢と申します。普段は愛育病院で、小児科医として働いています。順天堂大学を卒業し、国立成育医療研究センターを経て、今の病院に来ました。

診療の傍ら、日経メディカルとm3で生成AIの連載を書き、共著書を出しています。また、個人発信として、港区の子育て情報を届けるminatonを運営しています。

ここだけ覚えてください。私は、もともと作る側の人間ではありませんでした。エンジニアでも、デザイナーでもない。

それでも、いま挙げたものは自分で形にしました。始まりはいつも同じです。「こういうものが欲しい」と、AIに話した。それだけでした。

6My Work ・ 同じ作り方

これ全部、同じ作り方でつくってきました

スライド 6:これ全部、同じ作り方でつくってきました

学習サイト、子育てメディア、連載記事。見た目も目的も違います。でも、作り方は全部同じです。

まず話す。出てきたものを触る。違和感を一つ見つけて、直してもらう。完成まで一直線ではありません。この往復を、何度も重ねます。

今日みなさんに覚えてほしいのは、特別なプロンプトではありません。この往復です。小さな道具も、大きなサイトも、最初の一歩は変わりません。

関連ページはこちらから開けます。AMPL learn ↗ minaton ↗ 日経メディカル 連載 ↗ m3.com 連載 ↗ 共著書 ↗ Claude Community Ambassadors 公式 ↗

7Recognition ・ Claude Ambassador

じつは、これにも選ばれています

スライド 7:じつは、これにも選ばれています(Claude Community Ambassador)

私は、Claude Community Ambassadorも務めています。世界中から選ばれた人が地域でコミュニティをつくり、開発チームへ現場の声を返す、Anthropicの公式プログラムです。

日本で確認できるのは、いまのところ4人ほど。その一人が、医療現場にいる。

私はこれを、珍しい肩書きだとは思っていません。現場に入り、医療者と同じ景色を見ながら、課題を形に変える。医療版のFDE、Forward Deployed Engineerとして、変革を実装するための実働要員だと思っています。

なお、この活動と今回の学会ワークショップは別です。Anthropicの依頼、協賛、監修は受けていません。そのうえで、最前線で見てきた使い方を、今日は現場のみなさんへ持ってきました。

8My Desk ・ 実際の画面

実際にAIを使う画面は、こんな感じ

スライド 8:実際にAIを使う画面は、こんな感じ

「AIで作る」と聞いて、黒い画面に英語のコードが並ぶ姿を想像した方。今日、その画面は出てきません。

使うのは、いつものチャットです。入力欄に、日本語で欲しいものを話す。まず、それだけ。

この普通の画面から、動く道具が立ち上がります。作る側と使う側を隔てていた壁は、思っているより薄くなっています。

検索するときのように、短い単語をきれいに並べる必要もありません。途中で言い直しても、話が少し前後しても構わない。隣の人に相談するように、背景から話せばいいんです。

9How It Works ・ No Code

コードは、一行も書きません

スライド 9:コードは、一行も書きません

ここで、このあとみなさんに体験してもらう作り方を、先に一度だけ整理します。

コードは一行も書きません。日本語で欲しいものを伝える。出てきたものを見る。気になるところを、また日本語で直してもらう。この繰り返しです。

一度で正解を当てるゲームではありません。最初に出てくるものは、たいてい少し違います。その違いを見て、「文字を大きく」「項目を減らして」「ここを押せるように」と返す。そこから、自分の道具になっていきます。

いまは、そんなことが本当にできるのかと疑っていてください。このあと、ご自身の画面で確かめてもらいます。

10My Desk ・ ワークフロー

もう、こういう感じで仕事しています

スライド 10:もう、こういう感じで仕事しています

少し先の景色も見せます。いまの私は、AIを一人の相談相手ではなく、役割の違うチームとして使っています。

私の仕事は、頼む、診る、決める。AIが作り、直し、調べる。私は出てきたものを医療者の目で見て、何を採り、何を戻すかを決めます。

たとえば、一つのAIに「この企画を整理して」と頼み、別のAIには「抜けている視点を探して」と頼む。出てきた結果を比べて、最後は私が決めます。人数が増えたというより、自分の考えを試せる相手が増えた感覚です。

今日いきなり、この形を目指す必要はありません。ただ、入口は同じです。最初の一人に、まず話しかける。そこから仕事の分け方が変わり始めます。

11Why Make ・ 作るとは

「作る」とは、コードを書くこと

スライド 11:「作る」とは、コードを書くこと

Webサイト、予約、決済、地図。画面の向こうで動くものは、すべて誰かが書いたコードでできています。

つまり、作る側に回るには、長いあいだ「コード」という外国語を学ぶ必要がありました。ここに、大きな壁がありました。

現場で困りごとを見つけても、それをエンジニアに説明し、予算を取り、順番を待つ。小さな不便ほど、そこまでして頼めません。だから多くの改善案が、頭の中や紙のメモで止まっていました。

12Why Make ・ 昔のやり方

これまで、コードは「特殊なスキル」だった

スライド 12:これまで、コードは「特殊なスキル」だった

真っ暗な画面に、意味の分からない文字が並ぶ。私には、別の職業の景色に見えていました。

「自分は使う側。作るのはエンジニア」。そう決めつけて、作りたいものがあっても、最初から諦めていたんです。

もちろん、エンジニアの専門性はいまも必要です。ただ、最初の試作品まで誰かにお願いしなくてもよくなった。自分が困っているその場で、まず形にしてみる。この入口が開いたことが、大きな変化です。

13Why Make ・ 今のやり方

今は、ことばで「作れる」

スライド 13:今は、ことばで「作れる」

いまは、作りたいものを日本語で伝えると、AIがコードに翻訳してくれます。私たちは、コードの代わりに、目的と違和感を伝えればいい。

これが、AIと会話しながら作る「バイブコーディング」です。Anthropicでは、本番コードの8割以上をAIが書いていると報告されています。作り方そのものが、もう変わっています。

たとえば、「外来で毎回確認する項目を、押すだけで一覧にしたい」と話す。するとAIは、画面とボタンと動きをまとめて作ります。私たちはコードの一文字一文字ではなく、その道具が本当に使いやすいかを見ればいい。

14Why Make ・ 会話への回帰

道具のほうが、「会話」に立ち返ってきた

スライド 14:道具のほうが、会話に立ち返ってきた

文字入力、クリック、ブラウザ、スマホ。そして今、コンピュータとの接点は「会話」まで戻ってきました。

人間が機械の言葉を覚えたのではありません。道具のほうが、人間の言葉を理解するようになった。だから、普段の会話が、そのまま道具づくりの入口になります。

これは、昔のやり方へ戻ったという意味ではありません。会話の中に、画面を作る力、文章を直す力、調べる力が入ってきた。私たちが普段している「こうしたい」「そこは違う」というやり取りが、そのまま制作の操作になりました。

15Vibe Coding ・ 原典

「バイブコーディング」は、この一言から始まった

スライド 15:「バイブコーディング」は、この一言から始まった

この言葉を広めたのは、AI研究者のアンドレイ・カルパシーです。2025年2月、コードの存在さえ忘れて流れに身を任せる作り方を「バイブコーディング」と呼びました。

大事なのは名前ではありません。見るべきものが、コードから「望む動き」へ変わった。その逆転を、この言葉はうまく捉えています。

少し乱暴に聞こえる言葉ですが、実際にやってみると感覚が分かります。画面を見て、触って、「もう少しこうして」と返す。細かな命令を先に全部決めるのではなく、動くものを間に置いて会話を続ける作り方です。

16Vibe Coding ・ これまでとの距離

これまでと、何が違うのか

スライド 16:これまでと、何が違うのか(数ヶ月の学習と実装 → ことばで頼んで数分で動く)

以前は、数か月学んでから、ようやく最初の一歩を作りました。いまは、言葉で頼むと、数分で最初の形が動きます。

もちろん、よいものに仕上げるには判断が要ります。それでも、「思いついた」と「触れる」の距離は、劇的に縮まりました。

ここで短くなったのは、完成までの時間ではなく、最初の失敗を見るまでの時間です。すぐに触れるから、違うと気づける。すぐ直せるから、次の考えが出る。この速い往復が、作れるものの範囲を広げています。

17Why Make ・ 視野を上げる

大学生のころSF映画で観た未来が、もう来た

スライド 17:大学生のころSF映画で観た未来が、もう来た

大学生のころ、一本のSF映画を観ました。主人公がイヤホン越しのAIと、まるで人と話すように会話する。AIは相づちを打ち、間を読み、相談相手になっていく。『her/世界でひとつの彼女』という映画です。「面白い世界だな。でも、生きている間に実現するのかな」と思っていました。

それから十数年。OpenAIが、GPT‑Liveを発表しました。人が話し終わるのをただ待つのではなく、聞きながら話し、相づちを打ち、考えている間は黙って待つ。必要な調査を別のAIに任せながら、会話を続けることもできます。ここで、公式デモを少し見てください。

大学時代に映画の中で観た世界を、いま私たちは製品紹介の動画として観ています。「未来は、生きている間に来るだろうか」ではありません。もう来た未来を、私たちは何に使うのか。問いは、そちらに変わりました。

18Already Happening ・ もう動いている

ドラえもんの道具を、自分で作れる時代

スライド 18:ドラえもんの道具を、自分で作れる時代

ドラえもんの道具は、いつも誰かにもらうものでした。いまは、必要な道具を自分で作れます。

バイブコーディング利用者の63%は、コーディング未経験。新しいスタートアップの3社に1社は一人創業。そして、作るための道具を提供する会社の売上は、1年で約10倍です。

専門家でなくても、自分の不便を自分で変える。それが、もう始まっています。

しかも、最初から世界を変える発明でなくていい。家族の予定をまとめる画面、勉強の記録、職場で何度も使う確認表。自分の目の前にある小さな面倒を減らすものも、立派な道具です。

19Reality Check ・ 使い方の深さ

「使ったことがある」は並んだ。問題は、その先

スライド 19:使ったことがあるは並んだ。問題は、その先

日本でも、個人で生成AIを試した人は54.7%。入口には立てています。

しかし、業務で活用する企業は日本34.5%、米国71%。差がつくのは、触ったかどうかではなく、仕事の中に組み込んだかどうかです。

一度質問して、少し便利だった。それだけでは、仕事はあまり変わりません。毎週繰り返す作業に使う、チームで同じ型を使う、出力を確かめる手順まで決める。そこまで入って、初めて仕事の流れが変わります。

今日、私たちは「試したことがある」の先へ進みます。

20All In ・ 会社ぐるみ

一部の天才の話じゃない。会社ぐるみで、全社員です

スライド 20:一部の天才の話じゃない。会社ぐるみで、全社員です

これは、一部の天才だけの話ではありません。DeNAは「AIオールイン」を掲げ、ソフトバンクは社員一人あたり1,000個のAI活用を構想し、ShopifyはAI活用を仕事の前提にしました。

主役は、特別な技術者ではなく、毎日の仕事を知っている普通の社員です。医療でも、本来いちばん作るべきなのは、現場を知る私たちです。

なぜなら、どこで二度入力しているか、どの説明で患者さんが迷うか、どの確認が毎回抜けそうになるかは、現場にいる人にしか見えないからです。技術だけでは、作るべきものを選べません。

21Why Make ・ あなたの番

会社も、世界も、動き出した。次は、あなたの番です

スライド 21:会社も、世界も、動き出した。次は、あなたの番です

世界の変化は、ここまでです。次は、自分の画面を変えます。

ここからは、観る時間ではありません。みなさん自身の小さな道具を、実際に作ります。

世界的な会社の事例を、そのまま真似する必要はありません。まずは自分が一週間に何度も繰り返していることを、一つだけ軽くする。大きな変化も、始まりはそのくらい具体的です。

22Level Map ・ 見取り図

医師のAI活用レベルマップ ── あなたは今どこ?

スライド 22:医師のAI活用レベルマップ

ここで一度、いま自分がどこにいて、今日どこへ進むのかを、この表で確認します。これは優劣をつけるランキングではありません。AIに渡している仕事の大きさと、その仕事を誰まで届けているかを、五つの段階に分けたものです。

まず、表は横ではなく、上から下へ見てください。Lv1の「使う」から始まり、Lv2の「任せる」、Lv3の「広げる」、Lv4の「公開する」、Lv5の「創る」へ進みます。右側の列には、それぞれの段階で何ができるのか、到達の目安、使う道具、次の一歩を並べています。

Lv1の「使う」は、AIとの会話から答えを受け取る段階です。調べ物、要約、翻訳、メールの下書き、PDFの読み込み。ChatGPTやClaude、Geminiを開き、自分の仕事を一往復ぶん助けてもらう。多くの方は、すでにこの入口に立っています。

水色になっているLv2が、今日触れる場所です。ここでは、答えを一つ返してもらうだけではなく、まとまった仕事を渡します。表計算を集計してグラフにする。複数のファイルを同じ形式にそろえる。あるいは、入力欄やボタンのある道具を、話しかけながら作ってもらう。AIへの指示が難しくなるのではありません。AIに渡す仕事の単位が、一文から一つの作業へ大きくなります。

今日のバイブコーディングは、このLv1とLv2の境目を体験するためのものです。「クイズの文章を考えて」なら、まだ答えをもらう使い方です。「答えを選べて、採点できるクイズの画面を作って」になると、触って確かめられる道具を丸ごと任せています。同じ日本語での依頼でも、出てくるものが文章から動く画面へ変わります。

ただし、今日一つ作れたら、Lv2をすべて修了という意味ではありません。Lv2の欄には、データ集計やファイル整理、外部ツールとの連携まで書かれています。今日は、その中の最初の扉を開けます。自分の言葉で仕事を渡し、出てきたものを触り、直してもらえる。その感覚を持ち帰れれば十分です。

Lv3の「広げる」では、自分だけの一回限りの使い方を、繰り返せる形にします。毎回同じ品質で動く手順にして、同僚へ渡す。毎朝の調査を自動で走らせる。試作を院内で使ってもらう。ここで、個人の工夫がチームの仕事に変わります。

Lv4の「公開する」になると、病院の外も含め、ほかの人が継続して使う仕組みになります。ログイン、データベース、運用、安全性が必要です。作れることに加えて、誰の情報を預かるのか、止まったとき誰が直すのかまで考える段階です。

Lv5の「創る」は、AIを中心にした事業や研究を立ち上げ、成果が出るところまで走らせる段階です。ここでは技術だけでなく、需要、収益、研究設計、人や資金をどう集めるかも仕事になります。

全員がLv5を目指す必要はありません。自分の仕事に必要な段階まで進めばいい。今日見てほしいのは、水色の一行だけです。いつもの「使う」から、仕事をひとまとまり「任せる」へ。その一段を、これから実際に越えてみます。

23Today's Tool ・ 選び方

今回はClaudeで進めます。3つとも、同じ手順です

スライド 23:今回はClaudeで進めます。ChatGPT、Claude、Geminiの3つとも同じ手順です

今日は、全員が同じ画面を見られるようにClaudeで進めます。

ただし、今日の手順はChatGPTでもGeminiでも、ほぼ同じです。職場や家庭で使いやすいものを選んでください。覚えるのは製品名ではなく、「話しかけて、作って、直す」という型です。

職場で利用を認められているもの、すでに契約しているもの、家庭で触りやすいもの。それぞれ条件が違います。今日Claudeで覚えたボタンの位置より、この三つの動きを持ち帰ってください。

24Which Claude ・ 3つの形

同じClaudeにも、いくつかの「形」があります

スライド 24:同じClaudeにも、いくつかの形があります

Claudeには、任せる範囲の違う三つの形があります。チャットは、その場で相談して作る。Coworkは、まとまった作業を任せる。Claude Codeは、実行や修正まで任せる。

今日は、いちばん身近なチャットだけを使います。入口は、それで十分です。

名前を全部覚える必要はありません。自分で一つずつ会話しながら進めたいのか、フォルダごと仕事を渡したいのか、作る作業そのものを任せたいのか。できる範囲が少しずつ広がる、と捉えてください。

25Workshop ・ 会場ルール

今日のルールは、2つだけ

スライド 25:今日のルールは、2つだけ

ルールは二つです。患者情報を入れない。臨床判断に使わない。

氏名、生年月日、ID、所見は入力しません。数字や計算結果は、必ず別の方法で確かめます。今日は架空の題材だけで、安全に「作る」を体験します。

迷ったときは、入力する前に手を止めてください。「この情報を、そのまま外部の人に見せられるか」と考える。少しでも迷うなら、架空の名前や数字に置き換える。それで今日の目的は十分に達成できます。

26Workshop ・ 回し方

回し方は毎回おなじ。4拍子を、3周します

スライド 26:回し方は毎回おなじ。4拍子を、3周します

ここからの進め方を、左から順に見ます。同じ四つの動きを、三回繰り返します。一周は約13分。毎回やることが同じなので、二周目からは画面を見なくても動けるようになります。

最初の2分は「お題を渡す」です。こちらで用意した一文を、そのままAIへ話します。きれいに言い換えなくて構いません。まずは短い依頼でも、動くものが出てくることを確かめます。

次の5分は「AIが作る」。ここは待ち時間ではありません。隣の人と画面を見せ合ってください。同じ一文を渡しても、色や配置、機能が少しずつ違うはずです。その違いを見ると、AIの出力には一つの正解がないことが分かります。

三つ目の3分は「触ってみる」です。ボタンを押す。文字を入れる。スマートフォンの幅で見る。ここで探すのは、バグだけではありません。「文字が小さい」「押す場所が分からない」「自分なら、この順番では使わない」。その違和感が、次の指示になります。

最後の3分は「コツを渡す」。違いが生まれた理由と、次に効く一言を、会場で共有します。うまくいった完成品を見せる時間ではなく、どう頼んだら変わったのかを持ち寄る時間です。

時間が来たら、作りかけでも次へ進みます。今日の目的は、立派な作品を一つ完成させることではありません。作る、触る、違和感を言葉にする、直してもらう。この往復を三回経験することです。

「思っていたのと違う」は失敗ではありません。むしろ、そこからがバイブコーディングです。違いを見つけられたということは、自分が本当に欲しかったものが、少し言葉になったということだからです。

一周目は見本どおりに。二周目は自分の好みを入れる。三周目は、まだ言葉になっていない困りごとを持ち込む。同じ四拍子を回しながら、AIへ渡す仕事を少しずつ自分のものにしていきます。

27Round 1 ・ まず話しかける

そのまま話しかけてください。それだけです

スライド 27:そのまま話しかけてください。それだけです

1周目は、まず動かします。考え込まず、画面の一文をそのまま話しかけてください。コピペでも構いません。

たった一文から、触れるものが現れます。最初の「できた」を、ここでつかみましょう。

余裕がある方は、出てきたものを一度触ってください。押せないボタンはないか、文字は読めるか、入力した内容が残るか。まだ直さなくて構いません。まず、自分がどこに違和感を持つかを観察します。

SAY THIS ・ 医療版

自分の専門分野の、クイズを作ってください。

SAY THIS ・ 生活版

迷ったとき用に、くるっと回して決めるルーレットを作ってください。

28Tip ・ 音声入力

指示は、打つよりしゃべる方が速い

スライド 28:指示は、打つよりしゃべる方が速い

指示は、打つより、話すほうが速い。スマートフォンの比較実験では、音声入力はタイピングの約3倍速く、誤りも少ないという結果が出ています。

もっと大事なのは、背景まで自然に話せることです。誰に、なぜ、どこで使うのか。情報が増えるほど、AIの答えは狙いに近づきます。今日は、遠慮なく話してください。

きれいな文章にしようとすると、かえって大事な事情を削ってしまいます。「外来が混んでいて」「毎回ここで説明に詰まって」「スマホで片手で使いたい」。そういう生の言葉のほうが、よい材料になります。

29Tip ・ 指示の型

分からない時は、5つの枠を埋めるだけ

スライド 29:どう指示していいか分からない時は、5つの枠を埋めるだけ

指示に迷ったら、画面の5つを埋めます。役割、やること、条件、出す形、そしてお手本です。

  • だれとして ── AIに役割を与える(例:小児科の外来看護師として)
  • なにを ── やってほしいこと(例:予防接種の説明文を作って)
  • 条件は ── 数・長さ・相手を箇条書きで(例:小学生にわかる言葉/300字以内)
  • どんな形で ── 出したい形(例:箇条書きで/です・ます調で)
  • お手本を1つ ── よい例を1文だけ見せる(例:「チクッとするけど、すぐ終わるよ」のように)

それでも書けなければ、こう言ってください。「うまく指示できないので、よい質問をして、私から引き出してください」。プロンプトを考える仕事まで、AIに手伝わせていいんです。

この五つは、上から順に読むと、一つの依頼になります。「小児科の外来看護師として、予防接種の説明文を作ってください。小学生にも分かる言葉で300字以内。箇条書きの、です・ます調で。『チクッとするけど、すぐ終わるよ』のような、怖がらせない言い方にしてください」。これだけ具体的になると、AIも迷いにくくなります。

特に効くのが、三段目の条件と、五段目のお手本です。「やさしく」だけでは、人によって意味が違います。誰に向けた言葉か、何文字か、避けたい表現は何かを足す。そして、自分が好きな一文を一つ見せる。長い説明より、短い見本のほうが正確に伝わることがあります。

五つを毎回すべて書く必要はありません。これは、最初から完璧な指示を書くための表ではなく、結果がずれたときに戻ってくる確認表です。誰が使うのか抜けていた。出してほしい形を伝えていなかった。見本を渡していなかった。その一つを足して、もう一度作ってもらいます。

そして、五つを埋めることさえ難しいときは、画面下の一文をそのまま使ってください。自分で質問を作れないなら、AIから質問してもらえばいい。分からないことを隠さず、そのまま会話の入口にする。これも立派な指示です。

30Tip ・ 信じすぎない

便利。でも、信じすぎない

スライド 30:便利。でも、信じすぎない

AIは便利です。でも、流暢さと正しさは別です。数字、文献、薬の量、法律、価格は、必ず原典まで確かめる。最終判断は、人間が持つ。

これは、医療者には馴染みのある作法です。根拠を説明できないまま診断を確定しないように、出力の根拠を確かめられない領域は、AIに任せきらない。便利さと見極めを、必ず一緒に使います。

今日作る画面も、動いたから正しいとは限りません。ボタンを押したとき、想定外の入力をしたとき、数字を変えたとき。少し意地悪に触って確かめる。その確認まで含めて、作るという仕事です。

31Break ・ 折り返し

休憩(折り返し)

スライド 31:休憩(折り返し)

ここまでで、一つ作れました。画面はそのままにして、少し休みましょう。後半は、見た目と中身に、もっと欲を出します。

32Round 2 ・ 自分のページ

つぎは、「自分のページ」を作ります

スライド 32:写真入りの自己紹介ページと旅のしおりを作る

2周目は、見た目に欲を出します。自己紹介ページか、旅のしおりを作ってください。

最初の結果を見て、「なんか安っぽい」「イメージと違う」と思ったら成功です。作れた瞬間に、みなさんの中の見る目が目を覚ました。その違和感を、次の修正に使います。

自己紹介なら、顔写真でなくても構いません。仕事道具や好きな風景でも、その人らしさは出せます。旅のしおりなら、行き先の写真を一枚入れるだけでも印象が変わる。内容だけでなく、見た瞬間にどう感じるかを観察してください。

SAY THIS ・ 医療版

私の自己紹介ページを作ってください。名前・専門・やっていること・連絡先を載せます。中身は仮で構いません。

SAY THIS ・ 生活版

次の旅行のしおりページを作ってください。行き先・日程・持ち物リストを載せます。

33Tip ・ 見本を見せる

言葉にできないなら、見本を見せる

スライド 33:言葉にできないなら、見本を見せる

「なんか安っぽい」を、無理に専門用語へ変換する必要はありません。言葉にできないなら、見本を見せます。

好きなサイトのスクリーンショットを貼る。「この雰囲気で作り直して」と頼む。最後に「見本と比べて、違いを直して」と伝える。手順は、この三つです。

デザインの語彙がなくても、見本そのものが語彙になります。

ただし、丸ごと同じにする必要はありません。「余白の取り方だけ」「写真の大きさと文字の静かさを参考に」と、好きな部分を伝えると、自分の内容に合った形へ近づきます。

34Tip ・ 詰まった時

壊れても、いつでも戻せます

スライド 34:壊れても、いつでも戻せます

作っていれば、必ず壊れます。でも、壊れても戻せます。覚えるのは三つだけです。

  • エラーが出たら、そのまま貼る。「このエラーが出ました。直して」。意味が分からなくて、大丈夫。たいてい、直ります。
  • 違うものが出たら、そこだけ直す。「ここを、こう変えて」。全部を、作り直させなくていい。
  • 2回直してダメなら、新しいチャットで。粘らない。ゼロから言い直すほうが、たいてい速い。

壊さない人より、戻せると知って試す人のほうが、早く上達します。安心して、壊してください。

35Round 3 ・ わざと曖昧に

今度は、わざと曖昧なまま頼みます

スライド 35:今度は、わざと曖昧なまま頼みます

3周目は、わざと曖昧なまま頼みます。現実の困りごとは、最初から仕様書になっていません。「なんとなく困る」から始まります。

思っていたものと違う結果が出たら、狙いどおりです。最後は、そのズレを会話で埋めます。

論文を整理したい、と言っても、読み終えた記録なのか、あとで検索したいのか、抄読会で共有したいのかで必要な画面は変わります。家族の予定も同じです。曖昧さの中には、まだ選べていない大事な条件が隠れています。

SAY THIS ・ 医療版

読んだ論文を整理できる、何かを作ってください。

SAY THIS ・ 生活版

家族の予定を整理できる、何かを作ってください。

36Tip ・ まず質問させる

曖昧なときは、「まず、質問してください」

スライド 36:曖昧なときは、まず、質問してください

頭の中がぼんやりしているなら、AIに「作る前に、まず質問してください」と頼みます。

「何を記録したいですか」「一覧と検索、どちらをよく使いますか」「誰が使いますか」。答えているうちに、欲しかったものが、自分の言葉になっていきます。

AIに質問させることは、考えることの放棄ではありません。自分の考えを見つけるための対話です。2回直してもズレるなら、新しいチャットで始め直します。

一度に十個聞かれたら、「一問ずつ聞いてください」と返して構いません。答えに迷ったら、「選択肢を三つ出して」と頼めます。会話の進め方そのものも、自分が考えやすい形へ変えていいんです。

37Tip ・ 意外な使い方

Claudeは、こんなことまでできます

スライド 37:Claudeは、こんなことまでできます

3周で使ったのは、Claudeのごく一部です。写真、PDF、文章、表計算、企画の壁打ちも、同じように話しかけて始められます。

  • 写真で聞く:「この画面を撮ったので、次に何を押せばいいか教えて」
  • 資料を丸ごと:「この長いPDFを、要点だけ3行で。あとで表にもして」
  • 文字数を指定して要約:「この説明を、患者さん向けにやさしく200字で」
  • 語調を変える:「同じ内容を、もっとやわらかい言い方に直して」
  • 表計算の式を作らせる:「月ごとの合計を出すExcelの式を作って」
  • 壁打ち相手:「この企画の弱点と、別の切り口を挙げて」

次に面倒な作業が出てきたとき、「これは頼めないか」と一度立ち止まってください。できることを覚えるより、その問いを持つほうが長く使えます。

38Tip ・ Deep Research

調べ物を、ひと段深く「Deep Research」

スライド 38:調べ物を、ひと段深く「Deep Research」

複数の情報源を束ねる問いには、Deep Researchが向いています。短い確認なら普通のチャット。複雑な調査ならDeep Research。この使い分けです。

「問い、目的、条件」を伝え、まず調査計画を見せてもらう。計画を直してから走らせる。そして最後は、引用されたソースを自分で開く。深く調べるほど、裏取りも深くします。

最初から調査を走らせると、問いがずれたまま大量の情報が集まることがあります。先に計画を見るのは、検索する範囲と、何を答えにするかをそろえるためです。医療の問いなら、とくにこの一手間を省かないでください。

SAY THIS

〈テーマ〉について、〈目的〉のために調べて。条件は、日本国内・ここ3年・できれば一次情報。まず調査計画を見せてください。

39Beyond Today ・ 作品から製品へ

「配りたい」を、本物にする部品表

スライド 39:いつでも使いたい・配りたいを、本物にする部品表

今日作ったのは、チャットの中で動く「作品」です。同僚にも配れる「サービス」にするには、五つの部品を足します。

左端のドメインは、世界のどこからでもたどり着ける住所です。URLを同僚へ送れば、同じ場所を開けるようになります。今日の画面を、自分のチャットの中だけに置かず、人に渡すための最初の部品です。

次のサーバーは、画面を閉じても動き続ける置き場所です。自分のパソコンが閉じていても、相手が必要な時間に使える。Vercelのようなサービスが、この置き場所を用意します。

ログインは、誰が使っているかを見分ける鍵です。自分だけ、院内の人だけ、登録した患者さんだけ。見せてよい範囲を分けたいときに必要になります。

データベースは、入力された記録を残す倉庫です。画面を閉じても回答や設定が消えず、次に開いたときに続きから使えます。ただし、残せるようになるほど、何を保存してよいかを慎重に決める必要も出てきます。

右端の決済は、必要な場合だけ足すレジです。料金を受け取る、月額で使ってもらう。ここまで来ると、作品はサービスや事業に近づきます。

五つ全部が、最初から必要なわけではありません。院内で一時的に見せるだけなら、ドメインとサーバーで足りるかもしれない。個人ごとの記録を残すなら、ログインとデータベースが必要になる。誰に、どこまで使ってもらうかで、必要な部品が決まります。

今日は、そこまで組まなくて構いません。ただ、最初の作品と本物のサービスは、別世界ではありません。今日作った画面に、必要な部品を一つずつ足していけば、他の人が継続して使える形になります。

同時に、公開した瞬間から責任も増えます。誰が使うのか、どんな情報を保存するのか、間違ったときに誰が直すのか。作品をサービスへ進めるときは、便利さだけでなく、運用する人と安全性まで一緒に設計します。

40Take Home ・ 4つの型

今日やった全部は、実はこの4つの型でした

スライド 40:今日やった全部は、実はこの4つの型でした

最後に、今日の三周を四つの言葉で振り返ります。画面には英語も書いてありますが、覚えてほしいのは日本語の動きです。委ねる、伝える、見極める、責任を持つ。この四つです。

一つ目の「委ねる」は、何をAIに渡し、何を自分が持つかを決めることです。今日でいえば、画面を作る作業はAIへ渡しました。一方で、何を作るのか、患者情報を入れない、最終的に使うかどうかは、人間の側に残しました。丸投げではなく、仕事の切り分けです。

二つ目の「伝える」は、頭の中にある欲しい姿を、AIが動ける言葉にすることです。最初の一文、お手本の画像、五つの指示枠、「まず質問してください」という頼み方。今日使ったものは、すべて伝え方の違いでした。

三つ目の「見極める」は、出てきたものをそのまま信じず、自分で触って確かめることです。ボタンは動くか。文字は読めるか。数字や説明は正しいか。思っていたのと違う場所を見つける。その違和感を持てるのは、現場を知っているみなさんです。

四つ目の「責任を持つ」は、最後に使うか、配るか、直すかを人が決めることです。AIが作ったから、AIの責任になるわけではありません。とくに医療では、患者さんに見せる情報や判断に関わる内容を、誰が確認したのかが大切です。

この四つは、左から右へ一度進んで終わりではありません。出力を見極めたら、伝え方を変えてもう一度頼む。任せすぎたと気づいたら、人が持つ仕事を増やす。作る途中で何度も行ったり来たりします。

これは、4D Fluencyと呼ばれるAIと働くための型です。道具の名前が変わっても、この四つは残ります。今日Claudeで行ったことは、ChatGPTでもGeminiでも、次に出てくる新しい道具でも使えます。

暗記は要りません。みなさんはすでに、三周の中でこの四つを一度やっています。月曜日にAIを開いたとき、困ったらこの画面を思い出してください。何を渡すか。どう伝えるか。何を確かめるか。最後に誰が決めるか。その四つがそろえば、AIに振り回されずに使えます。

41Honestly ・ 一人から

一人から、輪は広がる

スライド 41:一人から、輪は広がる

組織の文化は、立派な方針だけでは変わりません。誰かが、実際に動くものを見せたときに変わり始めます。

「まず、作ってみた」。その小さな事実を見て、隣の人が真似をする。今日手を動かしたみなさんは、その最初の一人になれます。

完成品を見せる必要はありません。むしろ、まだ少し不格好なもののほうが、「自分にもできそうだ」と伝わることがあります。すごさを示すより、始め方を渡す。そのほうが輪は広がります。

42From the Field ・ 文化

一人から始まって、「やってみる」文化になった

スライド 42:一人から始まって、やってみる文化になった

国立成育医療研究センターでは、専攻医40名と6か月のAIプログラムを行いました。活用率は、10%から80%へ。最初の一人が、輪になることを見ました。

ところが、病院を移ると、またほとんど一人からの出発でした。変化は、一直線には広がりません。場所が変われば、また最初からです。

それでも、一人もいなければ何も始まらない。一人いれば、隣へ渡せる。組織を変える最小単位は、制度ではなく、最初に動く一人です。

43The First One ・ 最初の一人

最初の一人から、始まります

スライド 43:最初の一人から、始まります

今日の宿題は、一つだけです。月曜日、職場に戻ったら、同僚一人に、今日作ったものを見せてください。

説明も、説得も要りません。「こんなの、作ってみた」で十分です。一人が二人になった瞬間から、文化が始まります。

その人が興味を持ったら、完成したものを渡すより、隣で一緒に一つ作ってみてください。作れる感覚は、説明を聞くより、自分の画面に動くものが出た瞬間に伝わります。

44Scale ・ 全国へ

同じ土壌が全国に広がれば、日本の医療は、早く変わる

スライド 44:同じ土壌が全国に広がれば、日本の医療は、早く変わる

今日ここにいる最初の一人たちが、全国の現場で隣の一人へ渡していく。そのつながりは、日本の医療を変える速度を上げます。

現場には、変えるべきことが見えています。いままでは、作る手段がなかった。今日からは、最初の形を自分たちで示せます。

病院ごと、診療科ごとに、困りごとは少しずつ違います。だから、どこかで作られた一つの正解を全国へ配るだけでは足りません。それぞれの現場が、自分たちに合う最初の形を作れることに意味があります。

45Q&A ・ 正直な線引き

私は、生粋のエンジニアでも、AI研究者でも、ありません

スライド 45:質疑応答 ─ 私は生粋のエンジニアでもAI研究者でもありません

私は、生粋のエンジニアでも、AI研究者でもありません。ただ、医療現場で「これがあれば」を何度も見てきた医師です。

以前は、誰かが作ってくれるのを待つしかありませんでした。いまは、自分で最初の形を作れる。今日、みなさんも同じ境界を越えました。

もちろん、今日だけで何でも作れるようになったわけではありません。でも、分からないから始められない、という壁は越えています。分からないことも、壊れたところも、そのままAIに見せて次の一手を聞けるからです。

月曜日、その道具を見せる一人を思い浮かべながら、質問をどうぞ。技術の細部はAIにも聞けます。始め方、現場での使い方、うまくいかなかったことには、私の経験でお答えします。

参考文献・リンク

スライドで触れた原典・統計・具体例のうち、一次情報にたどれるものをまとめました。QRコードの先も、こちらから開けます。

Keep building

まずは、お題をひとつ。